gubaidulina, liszt, chopin, dubugnon- Rustem Kudoyarov
【邦訳タイトル】グバイドゥーリナ、リスト、ショパン、ドゥビュノン
【演奏者・録音】ルステム・クドヤロフ 2005年
【カタログ番号】Classical records CR-068(輸入盤)
1. シャコンヌ(グバイドゥーリナ)
2. スケルツォと行進曲(リスト)
3. ポロネーズ2番(リスト)
4-15. 練習曲 Op.10 1~12番(ショパン)
16-18. 3つの舞曲 Op.20(ドゥビュノン)

見るからにハイテンションな収録曲。また、ペトロフ門下というのも納得のハイテンポな一枚です。
浜コンの影響もあってここ数年で徐々に知名度を上げているグバイドゥーリナのシャコンヌ(1962年作曲)。肩に力が入っておらず、舌触りは滑らです。バーバーのソナタ(1949年作曲)にある一節を思わせるフーガの部分がありますが、奏者のスタッカートがよく栄えます。スケルツォと行進曲はスマートさを売りにしたハイテンポの演奏。3度の難所は理想的なメカニックを披露します。ただ、ショパンの練習曲もそうですが、ピアニッシモの単音、和音交差や連打における粒立ちは十分に統制仕切れておらず、荒削りとまでは言えないものの、細部が聴ける演奏ではありません。また、リストのポロネーズ2番で顕著なように、間の取り方が稚拙で、技巧的な部分に後続するフレーズでの呼吸が、あまり上手くないように思います。全体的に、ペトロフの長所以上に短所をたっぷり受け継いでしまっているような印象です。3つの舞曲は世界初録音。1番はスクリャービンの詩曲風。2番は景色が目まぐるしく変化するリズム作品です。3番は「怒りの日」の旋律が気まぐれに割り込んできますが、作曲の意図はよくわかりません。
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